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2012年1月 神奈川川崎市高津区 T様邸 冬季庭園管理業務

施工ポイント

 南西方向へ広がるT様邸のお庭は隣接前面道路より高低差があり、緑に陽射しが降り注ぎ易くなっております。今年で庭園管理2年目を迎えます。
 
 昨年の秋にヤマモモの幹や枝に多くの癌腫(がんしゅ)病が見受けられ、此処に枯れ枝が生じておりました状態よりはじめて処置をさせていただきました。その後は適宜、病状経過観察をしながら庭園管理をさせて頂いております。

 幹巻保護材を外してから目視での第一印象では、新たな癌腫病の発生が大幅に減少しております。新芽も懐枝や樹冠形成部より生き生きと伸張していました。

 今現在で病状が少し落ち着いていますのは、内外部からの樹根治療と土壌改良、外部からの抗菌剤治療が少し良い方向へ導いてくれていると期待しています。

 現在は、土壌詳細分析をしながら早春からの土壌改良と診あった樹勢回復を予定しております。癌腫病治療中では中透かし剪定と枯れ枝、癌腫枝や癌腫箇所の除去を行った後に抗菌防腐剤の塗布や抗生剤散布を施しております。また、主幹下方部分には過去に大枝切除の痕跡が2つあります。その際、チェーンソー等で形成層やカラーブランチを大きく傷つけ、樹木の成長と共に傷口を適切に覆う形成層付近が細菌等の進入経路となってしまっている可能性が大きくあります。

 今回も前回と同様に土壌改良は、無菌処理を行い所定時間養生を施した後に有機肥料の混合攪拌を施しています。今後も、樹勢回復経過を記録に残しつつ、処置を施しながら健全な状態を保持していきます。

 浅根性コニファー(ニオイヒバ、スカイロケット)には今回支柱を設置いたしました。

 大きく成長した粗根性の針葉樹カイズカイブキは長年による環境の変化や管理作業における先祖還り(全く性質の違う針葉)が多く現れたり、赤星病がついた形跡が見受けられました。今回は内部枯枝除去と先祖還枝1/3切除、薬剤散布を施しました。

 また、植栽地周辺土壌の数値が一部高めの為(弱アルカリ性土壌)低木ツツジ類には鹿沼土壌とピートモスを用いて弱酸性を保持いたします。

 樹木や植物は自らの力で移動することはできません。たとえ、大きな環境の変化や大気汚染があったとしてもです。エアコン室外機やキッチン換気扇、高温になる給湯機等と、環境を著しく変えてしまう機械類の周辺で苦しんでいる植物は居ませんか。冷温風吹出し位置や高さなどに変化をつけてみたり、周辺に囲いを設けてみたりと変化をつけてあげてください。

 植物は成長するために数多くの試練を潜り抜けて今日に至っています。植物や樹木からとても力強く思うこと、見習うことが数多くあります。成長した樹木は様々なecoを沢山包み込んでいて、人と共存してくれています。

施工内容

 ・樹木小、中透し剪定
    ・樹木外科手術
    ・樹勢回復、土壌改良
    ・樹木支柱結束
    ・病害虫防止用薬剤散布
    ・樹木抗菌剤散布
    ・施肥(追肥、御礼肥)