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お庭 Q&A - 芝生 【アフターメンテナンス】 編 -

【芝生のQ&A・メンテナンス方法】

Q. 日本芝生を貼ったのですが、芝の成育が悪いような状態です。散水や定期的な芝刈り、肥料は実施しています。

A. 芝生地の排水状態や、陽当たりはいかがしょうか。芝生成長期には充分な陽当たりや水分、栄養分を必要とします。雑草の除去なども非常に大事な作業です。
表面が踏圧などで硬くなっている場合には、表土の耕運やエアレーションがとなります。
芝生管理における成育を促す方法としましては、様々な項目があります。芝生の細根発芽状態を確認できる場合には適正時期などに優しく確認されてください。白い細根が活着しようとし、生きている状態なら復活の可能性はあります。根の腐りや枯死や確認できるようなら時期をみて、貼り替えをお薦めいたします。また、張り替え後の目土には芝生専用目土(雑草種が極力少ないもの)をお薦めいたします。

Q. 今春、自分で芝生を入れようと思っています。土の中や表面には、多くの小さい石ころがあります。場所によっては土の中から空き缶やコンクリートもでてきました。できれば低予算で考えています。表面を良くしてからホームセンターの芝生を植えれば大丈夫でしょうか。

A. お庭づくりをローコストで楽しみたいとのお気持ち、充分に理解いたします。芝生単体の価格は植物量販店様などで確認されればお判りですが、リーズナブルな商品が芝生の適正時期には店頭で販売されています。
「芝生のお庭を長く楽しみたい」という基本的な植物へのお気持ちがございましたら、はじめに、「芝生の植え付け、管理方法」などといった書籍が多くございますので1度ご参考にされてみてください。
芝生のガーデンを美しく保つためには、樹木以上に時間や見えにくいコストがかかるものです。

次に、ご自宅のお庭の土が芝生の植え付けに適しているかを確認しましょう。
・植栽土壌の陽当たり ・周辺からの風通し ・土壌の平坦性(排水勾配なども考慮します)・水はけ ・適度な保水性 ・安定的なペーハー値 ・硬度や軟度 ・保肥性 ・給排水環境 などといったこと(現在の環境〜将来的な周辺環境まで)を考えておく必要があります。
また、『表面を良くしてからホームセンターの芝生を植えれば大丈夫?』というご質問ですが芝生の場合、表土を浅めでも約15〜20cmくらいまでは土壌の改良をしてあげますと、植付け後の根の生育に良いとされています。表面だけですと水捌け不良や根腐れ、伸根の妨げにつながります。

浅めの土中から空き缶やコンクリートの塊などが発生する場合、そのままにしてしまいますと土壌中の温度上昇や土壌の陥没、アルカリ性土壌が強く現れます。量が少ない場合には取り出して適切に処理してください。多い場合にはお近くのガーデン、造園、庭園業者様などへご相談されてください。
樹木の植え付けなどでもそうですが将来、根が伸び伸びと成長できる環境づくりがはじめの段階で大切なこととなります。

また特に、植物量販店様などで各種芝生をご購入される場合には在庫で数日間残って枯れ込んでいたり、蒸れていたり、水切れで痛んでいたりしていない商品をお選びください。入荷後すぐの緑色が生き生きとした新鮮な芝生が理想です。解りにくい場合には、芝生ご担当者様に直接お聞きになることが良いとおもいます。またご参考までに、植木や植物などがあります各地域のJA様などでも新鮮な芝生のお取扱いがある場合がございます。

Q. 芝生地に雑草が生えます。除草剤を使用しても良いものなのか。芝生には害がないのでしょうか。

A. 土において基本的なことですが、良い土壌では植物もよく育ちますが雑草も育ちます。また、そうでない土壌は雑草もあまり育ちません。
例えばですが、春から秋まで一般に雑草と呼ばれている植物が良く茂げっている土のスペースがあるとします。除草剤を必要に散布し、草の根までを数年掛けてほぼ完全に枯らすとします。その後、その土に触れず自然に任せて観察するとします。
土壌中の良質な微生物も居なくなってしまいました。植物が根を伸ばしながらゆっくりと作り上げた土の団粒構造もありません。柔らかかった土は固く締まってしまい1度痩せてしまった土壌からは、ゆっくりと時間を掛けないとまた草は育ってきません。虫も受粉を促してくれる蜂も来ません。植物が健全に育つ土壌に替わるまでには、雑草を枯らした時間以上に多くの時間を費やします。

コンクリート舗装やアスファルト舗装などの隙間、砂利敷きなどの場所で使用する除草剤と芝生地で使用できる除草剤は少し違ってきます。
日本芝(野芝や高麗芝)の場合、芝生地内での使用が可能な除草剤を散布します。 (MCPP、ウェイアップ、シバゲン、アージランなど)が各種ございますので適宜、展着剤なども併ながら噴霧器などで散布します。肌を露出しない格好とゴム手袋、保護メガネ、保護帽子、専用マスク、などを着用し、風がなく良く晴れた日に適宜、施します。 芝にも若干のダメージが加わりますのでその後は、芝生地への肥料撒きで芝の成長を促してあげて下さい。

Q. 芝生が緑色の場所と茶色の場所でムラが多くあります。また、芝を刈ってみても芝生が平坦でなく揃って刈れないことがあるのですが、目土をすれば良いですか。

A. 芝生を刈る深さや芝刈り管理の不足、目土不良や肥料不足から起こることがあります。 芝生を貼った当初は平坦で後に不離が生じてきた場合、不離の大きさにもよりますが下がっているポイントが10〜15mm内外で芝生の根が元気な場合は肥料を施し良質な目土を平坦になるように均し散水してください。15mm以上の場合、根の休眠期で芝を一部カットしそっと剥がせるような状態なら根を傷めないよう土を多めにつけながら均一に剥がし、芝生の下へ用土を均一に成るように入れます。(後の不離下がりを見越して高めに設定し過ぎますと、あまり下がらずに芝刈り作業時に軸刈りを生じる場合があります。後の目土などで調整されたほうが不離不良は防げます。)

芝生が剥がれにくい場合、目土作業を1回で済まそうと多くの目土を1度に施しますと、蒸れを生じ芝が痛みますので、2〜3回で高さを揃えるよう管理をします。

また、同様なポイントで芝生の根が元気な場合は肥料を施し良質な目土を平坦になるように均し散水してください。日本芝やティフトン芝など初夏から初秋ごろにかけては、特に刈り込みの頻度を上げていきます。所定の高さ(平坦性や場所にもよりますが約25〜30mmくらいが理想です)で、週に1回程度の割合で芝生刈りを施します。

その際にサッチ(芝枯れた葉やカットした葉などの層)は通気性が衰え生育不良に繋がりますので適宜、取り除きます。(現在、サッチ分解剤などという商品もございます。)また施肥の場合、肥料分(窒素・リン酸・カリ)の少ない成分量からで良いので、適正時期にゆっくりと回数を重ねながら均一に散布してみてください。

Q. 日当たりの良いスペースに芝を植えたんですが、少ししたらあちこちに小さいクモの巣状の菌みたいなのが葉につきました。見ていると少しずつ広がっているような気がします。何か良い薬とかあるのでしょうか。

A. あらゆる種類の暖地型や寒地型芝に発生するダラースポット病という菌糸かも知れません。5〜10月までに多く少しくぼんだ円形パッチになり、茶色から黄色状に変化し大きく繋がっていってしまいます。
夕方以降の灌水を控え、定期的な刈り込みと窒素量がやや多めの肥料散布や殺菌処理を施してみてください。・ダイブフロアブル・パッチコロン水和剤 などが有効的と思います。

Q. 今年の2月。東京でも大雪が降りました。雪を退かす場所が限られていますので仕方なしに芝生の上に大量に雪を置いていました。春になり、すっかり雪もとけて青々とした芝生が出るころなのに。なぜか茶色の部分が目立ちます。雪枯れとするのでしょうか。

A. 日本芝の場合、2月でしたら未だ休眠期ですのでその後に圧雪などをしていなければゆっくり溶けて問題はなさそうに思えます。ですが、西洋芝やオーバーシード(ベント、ブルー、ライグラス)など寒地型の場合、長期の根雪(65〜100日)で雪腐小粒菌核病などという症状がでる場合があります。

症状としては黒色や褐色状などで、融雪時期などから円形状に広がりながら葉を枯らしていきます。また、キノコ状の子実体を形成する場合があります。残雪が残っていれば除雪からはじまり、通風を良くしサッチの量を軽減しながら施肥(カリの量)が多めの肥料を散布します。殺菌剤散布の場合、・ヘリテージ水和剤 ・バシパッチ水和剤 ・ターサン水和剤 など効果が期待できます。

Q. 芝の目土は、何を使用すれば良いのでしょうか。また、芝に目土は必要なのでしょうか。何を基準に選んだら良いのでしょうか。

A. 現在では、芝の目土として予めに肥料などが調整されたもの袋入りで販売されております。また目の細い洗い砂などを広範囲で使用する場合、配合の整った少なめの化成肥料などを予めに散布したのちに、目土として撒くのも効果的です。
目土の用途としましては、芝生の徒長ランナー発根を促進することや芝生面を均一に平らにすること。栄養の供給やサッチ(枯れ葉など)の分解を促進するためと様々です。

Q. 我が家では芝スペースの隣は植栽スペースです。そこに、芝が入り込んでしまいました。芝を切ってプラスチック製の板で仕切りました。そのうち、また出てきました。どうしたらとまるのでしょうか。

A. 芝生がきっちりと活着したのちの生育は旺盛です。はじめに芝生を貼ってしまっている場合にはしっかりと芝生のエッジカットをしたのち、基礎コンクリートのしっかりとした石材(レンガやインターロッキングブロック、花壇)などで縁をとるのが最善とおもいます。
広範囲の芝地管理地などの場合、芝貼施工の前にしておくと、後の芝の管理が最適となる作業があります。
スペースの外周部を予めの外構工事でレンガやインターロッキングで囲ってしまいますと、大型の芝刈り機などタイヤが乗るスペースができて、多くの面積が大きな機械で刈ることができます。ただし、際部分での水捌けが安定しない場合がありますので地下排水や排水勾配を考慮し透水能力をあげておく必要が適宜あります。

プラスチック製の板も地中へ差し込むかたちで仕切りをされたのであれば、それで良いと思います。現在は市販品でも、様々な商品ラインナップがございますから、適材適所でお選びください。また、植栽地に出てきてしまう芝は御面倒でも適宜に処理して下さい。なかなか完全に出さないということは難しいことなのですが、スペースを考慮しますと除草剤を使用するということは極力、控えなければならない環境とおもいます。

Q. 芝生のエアレーションというのを1度もしたことがありません。どのような効果があるのですか。

A. 芝生のお手入れを何年も続けていますとサッチや古い根。また、刈り芝の残りなどが堆積し空気や栄養分。通風や水分などが滞って根腐れや芝が健全に生育するための働きを妨害するケースがあります。芝は貼ってしまいますと土を耕すことなどができません。生き生きとした新たな根を伸ばしつつ活性化させるという意味で、エアレーション(地面に穴をあける作業)というメンテナンスを適宜に行います。

主な目的としては、・地中に空気を供給する。 ・水捌けの改善 ・古い根の切除 ・病気などの予防や改善 など、様々な芝に良いとされることがあります。種類は、スパイキングやコアエアレーションなどといった簡単な機械から広範囲な施工まで多種多様な方法があります。